備瀬のフクギ並木

本部町備瀬の集落を抜ける道。両側に立つフクギが風を受け、影を落とす。家々の壁に葉が触れ、光を散らしていた。観光の道ではない。ここでは、人と木が当たり前のように寄り添っている。静けさが深く、言葉を置く場所もない。潮の匂いがかすかに届き、遠くで子どもの声がした。この風景も、少しずつ変わっていくのだろうか。